雑談が苦手です…。どうしたら、雑談が上手になれますか?

雑談って、本当に難しいですよね…
仕事柄、就職・転職のご相談に乗っていますが、

職場の雑談が苦手…
という悩みはよくお聞きします。
私も正直、得意ではなくて、昔から何冊もの雑談関連の本を読み漁り、「どうしたら雑談が上手になれるか」について検討を重ねてきました。

今回はそんな私が身に付けたノウハウや心構えについてお伝えしたいと思います!
雑談の目標設定を見直す
■まずは目標設定を見直す

この目標設定が意外にも大切です
学校や親の教育として

みんなと仲良くしましょう
という目標設定を強いられてきたため、
誰とでも仲良くしなければならない
という呪縛があります。
人間関係について、このような目標設定にしている限り、雑談が苦手という呪縛からは解放されません。

ここで新たな目標設定をお勧めしたいです
それは、
適切な距離感を保つ
という目標設定です。
ボクシングなどをイメージしてもらうと分かりやすいんですが、
不用意に相手の近くに寄ってしまうと、相手のパンチを受ける可能性があります。
だから、ボクシングの場合、自分にとって安全な間合いを取りつつ、戦いますよね。
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それと一緒で、相手のことを安全だと思うなら近づいてOKですが、
危険だと思うなら間合いを取って離れた方が良いわけです。
この距離感(間合い)を人によって変えなければならないのに、
「みんなと仲良く」という目標設定にしてしまっていると、
「どんな相手とも間合いを近づけて戦いなさい」
という指示になるので、
すごい危険で非現実的な戦法のため、支障が出てきてしまうんです。

なので、雑談についても、相手との「相性」によって距離感を変える必要があります
例えば、相手との相性によって、◎、〇、△くらいに使い分けることが大切です。
雑談の戦略を立てる
目標設定の次は、戦略です。

心構えと言ってもいいでしょう
雑談を上手に行うには、相手との関係性によって、自身の気持ちの設定を行うことが大切です。
相性別の戦略
相性◎…とっても相性が合う、仲良しな相手。
相性〇…苦手ではない。まぁまぁ話せる相手。
相性△…苦手。二人きりはキツイ。
相性が◎な相手の場合

相性が◎な相手の場合の心構えは、
あなたといると嬉しいです♪
ですね。
実際、気が合う相手とは、「会えるとうれしい、楽しい、安心」といった居心地の良い気持ちになると思います。
このような相手とは、話題を考えることなく、自然と嬉しい気分に浸ることができます。
おそらく、雑談が苦手と悩んでいる方も、このように気が合う相手との雑談で悩んでいるわけではないと思います。

なので、相性が◎の相手の場合の対策は特に必要はないと思います
相性が〇な相手の場合
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相手との相性が〇の場合の心構えは、
あなたとつながりたいです
です。
相性がそこまで悪くない相手の場合、相手との共通点を意識して探すことが大切です。
まずは、「あなたと共通点があると嬉しいな」という気持ちを持つようにしてください。
雑談がうまい人は「相手と一緒なら安心、相手と違うと不安」という気持ちになるんです

私が実際に聞いて調べた限りですが…
例えば、自分が朝6時に起きるとしましょう。
この場合、相性〇の相手が同じくらいの時間に起きるなら一緒で安心だし、
全然違うなら、「なんで違うんだろう?」と心配になるわけです。
でも、起床時間が同じでも違っても、どちらにしてもこの確認が雑談に発展します。

いつも、朝早いけど、何時くらいに起きてるの?

朝、5時くらいだよ

え、早いね!(自分より早いな。なぜだろう?)朝型なの?

いや、通勤ラッシュが苦手で、できるだけ人混みを避けたいから、早く起きてるだけだよ

あ、わかる~。私も満員電車苦手で…。もう少し早く起きてみようかな
みたいな感じで雑談になっていきますよね。
相性〇の相手の場合は、起床時間や趣味や休日の過ごし方など、生活スタイルを意識して振り返り、
「(自分の生活スタイルはこんな感じだけど)あの人はどういう生活スタイルなんだろう?共通点あるかな?」
といった心構えで接すると雑談につながりやすいです。
この意識がないと相性〇の相手でも聞くことが無くて気まずくなるリスクがあります

相性〇の相手と雑談で盛り上がって仲良くなるには、お互いの共通点を探していくと良いですね
相性が△な相手の場合
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最後に相性△の方の場合は、
あなたに感謝しています
という気持ちの設定が重要です。

少し苦手なタイプで、自分の人生とあまり交差しにくい相手っていますよね…
「きっと、これから一緒に過ごしても、最終的に仲良しになる可能性は低いな」
と感じるタイプっているじゃないですか。
このタイプについては、
下手に仲良くなろうと距離を詰めると失敗します
変にお世辞を言ったり、積極的に自己開示をしても盛り上がりません
飲み会とか、一時的に一緒に居る時間をやり過ごすためだけの雑談って、そういう意図が相手にも伝わりますもんね…。
相性△の相手への戦略で必要なのは、
感謝できるポイントを探すこと
です。
例えば、職場の同僚とかであれば、仕事上で何か参考になることや、
何かサポートしてくれた経験があったりします。

一見、無いように感じるかもしれませんが、よーく探せば出てくることがあります
日頃から、何か感謝できることを見つけたら、メモしておいて、飲み会など、
どうしても近くで話をしなければならない状況になった時に、

そういえば、あの時は〇〇してもらえて助かりました~
といった話を振りましょう。
相手からしたら、自分のしてあげたことを覚えていてくれて、
感謝の言葉を返してくれたら、悪い気はしません。
場合によっては、

前から感謝の気持ちを伝えたかったけど、なかなか機会がなくて、こういう機会を狙ってくれていたのかな?
くらいに思われることもあります。
逆に、日頃のお礼の言葉も言えないと、相手としては、いろいろとやってあげているのに、感謝の言葉もなく何も話しかけられずに沈黙になると、失礼な印象になってしまいますよね。

ただ、わかっていても、こんな感じの空気になるのが、相性△の相手なんです。しんどい…
なので、相性△の相手については、感謝できるポイントを日頃からチェックしておいて、

あの時は助かりました~
といえるポイントを見つけておきましょう。

迷惑をかけてしまった。サポートしてくれた。そんな時の出来事をメモっておいてください。きっとそれが自分の助けになります
そして、もうひとつ、お伝えしたいポイントは、
相手の人生に『?(疑問)』を持つ
という視点です。

正直、相性△の相手って、過ごしてきた人生の中身やスタンスが違っている相手が多くないですか?
過ごしてきた立ち位置とか、価値観とかが違って、話が合わない、話題が合わないから、雑談で困ることが多いんですよね。
そんな相手の人生に「疑問」を持ってみてください。
つまり、
「なんで、この人はこんな性格になったんだろう?」
という視点です。

どんな親の元で生まれて、どんな学生時代を過ごして、どういう経験をして、今の性格になったんだろう?

どんな人生を過ごしてきたんだろう?
と疑問を持ってみるのです。

価値観も違うだろうし、興味を持つことは難しいので、興味というより「なんでこういう人なの?」という疑問を持つのです。人間観察ですね!
そうやって考えてみると、服装や髪型、食事内容、会社を出る時間など、
何か今までより、少し興味を持ってみることができたりします。
今までより、相手が話している内容にも気を留めることができるようになります。
そうすると、少しですが、相手の興味関心のポイントが見えてきたりします。
例えば、
「自分はスタイルも良くなくて、食生活もテキトーだけど、あの人は、スタイルも良くて、きれいな感じ。近寄りがたいなぁと思っていたけど、そもそもどんな食生活とかしてたら、あんな感じになるんだろう?」
とか、少し世界が違う人だなと思っていた人の生活スタイルに疑問が沸いてきたりします。
そこで、飲み会などで、まずは、

あの時はありがとうございました~

いえいえ~
みたいな流れの後で、

ちなみに、私は朝はご飯派なんですけど、△△さんは朝ご飯はどんな感じですか~?
とか、興味を持てたことを聞いてみるんです。
そうすると、

朝はミキサーを使ってフレッシュジュースを作って飲んでるよ
とか、教えてくれたりします。
「自分はこんな人生なのですが、あなたの人生はどんな感じですか?」
という視点を持って、話を振ってみることが大切です。
これもいきなりは出てこないので準備が必要です。
また、相手を見て、
「なんでこんな性格になったのかな?」
と疑問を持つためには、実は、自分自身についても疑問を持つというステップが大切です。

そもそも、なんで自分はこんな性格なんだ?

最近の自分の人生にとっての話題は何だろう?
といった視点で自分側の情報を整理しておきます。
そうすると、自身の生活について、アップロードしていることが見つかるものです。
例えば、
最近の自分の話題
◎最近、朝ごはんを白米からパンに変えた
◎ジムに通いだした
◎エアコンのクリーニングをプロの業者に依頼してみた
◎寒かったり暑かったり気候が落ち着かないから服選びに困っている
など、自身の関心事、ちょっとしたニュースがあったりするものです。
その中から、相手に聞きやすい内容を触れてみるんです。

先日、初めてプロの業者にエアコンの掃除を依頼してみたんですけど、きれいになりましたよ

えーそうなんだぁ。いくらくらいかかったの?

1台1万円くらいですね。あ、ただ、お掃除付き機能が付いているエアコンだと、料金高めなんですよ

へぇーなんで高いの?

分解する手間や難易度が増えて、作業の時間も増えるみたいで高いんですって。あと、3年に1回くらいはクリーニングしておくと良いみたいですよ

そうなんだ~。勉強になったわ

ちなみに、△△さんは、最近なんか面白いことありました?

実は、先週、〇〇のライブに行って~
みたいな感じで、自分の人生の一部を開示しつつ、相手の人生を見ていく感じですね。
こうやって、相性△の相手にも、お互いの人生についての情報共有ができて、相互理解が深まると、自分のことも知ってもらえるし、相手の地雷(怒りポイント)等もわかり、人間関係の失敗を避けやすくなります。
例えば、みんなと話をしている時に、たまたま芸能人の話題になった時に、「私はあのタレントは太くて無理だな~」と自身の好みを不用意に語ったら、実は△△さんの彼氏が太めだった、みたいな事態を避けることが出来ます

この場合、△△さんと仲良しの同僚は、△△さんの彼氏が太めと知っているので、同じように太っている人をディスってしまったことで、場の空気が凍ります…
雑談が苦手な人の傾向
▲自己開示できてないから自分の嫌なことも周りに知ってもらえていない
⇒配慮してもらえない
▲周りの人間の情報もつかんでいない
⇒相手の情報(弱み)を握っていないので自分が何か失敗した時に不利な立場に陥りやすい
※弱みを握っていたら、何かの拍子でこっちが相手の秘密をバラしたり、反撃できるので、相手も反撃を恐れてヒドイことをしない
といったことがあります。
つまり、雑談ができないと、無防備になってしまいますが、雑談ができると、他人と同盟関係(仲良くしておいた方がお互いにとって有利)に持ち込めるので、生きやすくなるということです。
雑談ノウハウまとめ
まとめると、
- 雑談のノウハウ
- ■「誰とも仲良し」という目標設定はやめて「相性によって適切な距離感を保つ」を目標にする
■相手との相性で距離感を設定する
相性◎…「あなたといると嬉しい」という距離感
相性〇…「あなたとつながりたい」という距離感
相性△…「あなたに感謝しています」という距離感
※相性◎の相手は特に準備は必要ありませんが、相性〇、△の相手については、共通点を探したり、感謝できるポイントを探したり、事前準備が必要になる

以上、私の考える雑談ノウハウでした!
少しでもご覧いただいた方のお役に立てば幸いです。