就労定着支援のメリット、デメリットとは?

もぐが解説!就労移行支援

就労定着支援とは

もぐ
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「就労定着支援」って聞いたことありますか?

就労定着支援とは

就労移行支援等の利用を経て通常の事業所に新たに雇用された方で、就労移行支援等の職場定着の支援期間6カ月間を経過した後、引き続き就労継続を図るための支援サービス

のことです。

障害者に対する就労支援

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/shurou.html 厚生労働省

就労移行支援に通所されて就職された場合、入社後のフォローとして、月に1回などの頻度で支援員が職場に訪問して支援されるケースがありますね。

もぐ
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就労移行支援経由で障害者社員を採用する場合、入社後から半年間ほどは毎月アポイントをもらって、支援員と本人との面談の機会を設けていたりします。

就労移行支援事業のビジネスの側面をお伝えしますと、就労移行支援の報酬単価は

就職後6カ月以上の定着率が高いほど高い報酬を得られる制度

ですので、就労移行支援側としても、特に入社後半年以内の定着支援には力を入れている印象です。

ただ、入社後6カ月間が経過した後も当然就業は続きますので、6カ月経過後の継続支援が求められてきました。

そこで、2018年4月から新たな障害福祉サービスとして、

就労定着支援

が実施されるようになりました。

就労定着支援事業に取り組む事業所が増えてきている

これまで入社後半年以降も報酬は無いにせよ、就労移行支援を卒業された利用者のために定着支援を行っていた事業所も、今後は事業として就労定着支援を実施できるということになり、就労移行支援事業に加えて就労定着支援事業にも取り組むようになってきています。

就労定着支援は就労移行支援等を利用されていた方であれば利用できるサービスなのですが、そのまま同じ就労移行支援の事業所で継続する必要はなく、就労定着支援のタイミング(入社後半年間経過後)に別の事業所に就労定着支援の申請を行うこともできます。

例えば、

atGPジョブトレで就労移行支援のサービスを受けて就職

atGPジョブトレの支援員から入社後6カ月間は就労定着の支援を受ける

③入社後6カ月間を経過後、就労定着支援を申請し、事業所としてLITALICOワークスを選ぶ

ということが出来るわけです。

もぐ
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必ずしも就労移行支援と同じ事業所で継続して就労定着支援も受ける必要はないわけですね。

就労定着支援のメリットとは

中期的にサポートを受けることができる

就労定着支援のサービスを受けるメリットは、入社後6カ月間という短期間ではなく、そこから3年間に渡って中期的な支援を受けることが出来るという点です。

たとえば、入社前に障害の特性や症状を理解して、苦手なことに対応する工夫を学んで、企業に求める配慮事項を伝えたとしても

あくまで入社前までの情報

に過ぎないわけで、入社後半年間くらいまでは問題なく就業されていた障害者社員が、半年・1年と就業を継続する中で新たに発覚する特性や、新たに生じる症状が発生したとしても、おかしくないですよね。

新しい環境

新しい人間関係

新しい仕事

もぐ
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こういった状況の中で、入社前には本人にも分からなかったことが新たに分かってくることがあるわけです。

にもかかわらず

上司
上司

入社前には、そんな特性があるなんて、聞いてなかったぞ!

なんて怒られても

障害者社員
障害者社員

私だって、こんな特性があるなんて分かってなかった…。今回の職場で初めて発覚したんです…。

って言いたくなりますよね…。

そんな時、就労定着支援で担当支援員が居てくれれば、職場の上司と自分の間に入って

支援員
支援員

新たな環境で仕事をする中、これまでに分かっていなかった特性が分かることもあります。あらためて、特性に応じた業務調整や環境調整をお願い出来ませんでしょうか?

というように障害者本人が説明しにくい内容を代弁してくれたり、必要な配慮をリクエストする役割も担えるかと思います。

就労定着支援のデメリットとは

3年間という期間制限

就労定着支援というのは、入社後6カ月間を経過後、そこから3年間の期間限定サービスとなっており、3年間の就労定着支援の期間が終わった後は、「障害者就業・生活支援センター」等の地域の支援機関にサポート体制を引き継いでいく予定となっております。

ただ、企業担当者側の懸念としては、これまで3年間ずっと同じ事業所で就労定着支援を受けていた方を3年経過したからといって

「では、これからは代わりによろしくお願いします」

と急にサポート引継ぎを依頼されても、

本人との関係構築

障害内容の理解

等、すぐに同じクオリティで対応をできるようには思えませんので、どのように支援を引き継いで継続されていくかが心配なところですね。

支援員の交代リスク

また、3年間という期間の中でも担当の支援員が異動や退職で辞めてしまうこともありえます。

もぐ
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企業担当者の立場からの印象ですが、結構頻繁に支援員の交代がありますね。

就労定着支援の期間が3年間と限られている中でも、それ以上に短期間で支援員が代わってしまっています。

せっかく支援員と信頼関係を結んで心身ともに安定していた障害者社員に変調が起きてしまうことは非常に心配な事態ですので、できるだけ変わらないサポート体制をお願いしたいと感じています。

支援員との相性の問題

一方で担当の支援員との相性が悪くて、かえって不安定になってしまうケースもあります。

人間同士、相性もありますので、どちらか一方が悪いというわけではありませんが、せっかく来社されて面談の時間を設けても、あまり定着支援になっていないようだと困ります。

もぐ
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以上のように、就労定着支援については、メリットもある一方、課題も多いように感じています。

長期的な就労コーチングをしてくれる存在の必要性

一般枠で就業されている方以上に障害に起因するストレスや体調管理の難しさもあると思いますので、入社後3年間といった限定的な期間での支援だけでなく、5年・10年と長期的な継続支援があった方が安心かと思います。

長い仕事生活を考える上で

長期的に就労コーチングしてくれる存在

そんな存在が居てくれたら安心して仕事に取り組むことが出来そうですね。

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